実は民間の保険に入る必要ってほとんどないって知ってます?
私の職場では昼休みになると保険の営業のお姉さんたちがあくせく営業を始め、みんな言われるがまま保険に入っています。
しかし、私たちの給料から毎月何万円も引かれている共済掛け金はなんのために払っているのでしょうか。
実は民間保険なんて入らなくていいくらい、内容が充実した公的保険に私たちは強制加入されているのです。
無駄なお金を払っていたらお金持ちにはなれません。
まして、公務員の少ない給料ではなおさらです。
この記事では私たち公務員が加入している公的保険の魅力と、民間保険が必要かという点に触れていきます。
結論を言うと、「公務員に民間の医療保険は不要」です。
共済保険の内容や活用方法も詳しく説明していきます!
きっとあなたは
共済保険すごいじゃん!
と感じるはずですので最後までご覧ください。
そんな細かいことはいいからお金を稼ぐためにはどうすればいいの!?という人は、
【断言】公務員に医療保険は不要!にどうぞ
共済保険とは?医療保険、年金、福祉事業の3本立て!
共済保険や共済組合と呼んだりしますが同じものという認識でオッケーです。
そして公務員が加入している共済保険では
- 医療費に関する保険
- 年金に関する保険
- 生活を充実させるサービス
この3つを受給することができます。順番に見ていきましょう。
共済保険とは ⇨公務員だけが加入可能な公的保険
共済とは、公務員が全員でお金を出し合って何かあった時にお互いを助け合う制度のことです。
日本は国民全員が公的保険に加入する国民皆保険制度になっており、職業によって加入できる公的医療保険が変わります。
- 公務員と扶養家族:共済組合
- 会社員と扶養家族:健康保険
- 自営業などその他全員:国民健康保険
こんな感じで公務員だけが入ることができる公的保険が共済組合なのです。
共済医療保険(短期)のここがすごい!3選
共済医療保険は内容がとても充実しています。
ここでは特に覚えておいてほしい「ここがすごい!3選」はこちら
医療費が3割負担になる
もはや一般常識になりつつありますが、皆さんの医療費が何千円とかで済んでいるのは公的保険のおかげです。
本来かかるはずの医療費の7割を共済組合が負担してくれているのです。
最強の高額療養費制度
特に最強なのがこちらの高額療養費制度です。
これはいくら医療費が掛かったとしても、自己負担は最大25,000円で、それ以上は返金されますよというものです。
また、最初に支払う入院費用も共済の貸付事業で無利子で借りることができます。
通常の民間保険では入院した時や、特定の病気になった時しか保険料が支払われないなんてこともありますが
この高額療養制度ではどんな内容でも医療費であれば適用になります。
民間保険が不要である大きな根拠です。
- 最初に支払う医療費も無利子で借用可能
- 保険内の医療費であればどんな内容でも適用
休業した時に給料の7割がもらえる
医療費だけでなく、病気で働けない間(休業期間中)に収入をくれるというあしながおじさん的な働きもしてくれます。
休業手当がもらえるのはこれらの場合です
- 病気、怪我での休業
- 出産、育児のための休業
- 家族の病気、怪我、介護のための休業
これらの場合に給料の約7割のが支給されます。(それぞれ計算方法が違います)
まさに困った時、働けなくなった時のセーフティネットですね。
また、それぞれ期間が決まっていて、一例ですが病気休業では1年半の間の手当が支給されます。
・休業中も給料の5〜7割が支給される
・もらえる期間は決まっている
共済年金は困った時の積立貯金!
障害が残ってしまった場合の障害年金など
65歳以降にもらえる年金(老齢年金)
共済年金は年をとって収入がなくなったり、障害を負って働けなくなったりした時に給料のように毎月(実際は2ヶ月に1回支給)もらえるお金のことです。
保険料は年収400万円の公務員で約25,000円程度です。皆さんの給料からも天引きされているので、給料明細などで料金をチェックしてみましょう。
1.老齢年金 ⇨歳とったらもらえる年金
年金がもらえる条件は大まかにこの2つ
- 65歳以上
- 10年以上保険料を払っている
保険料の納付期間が10年で受給することはできますが、納付期間が長い方がもちろん多い金額をもらえます。
公務員がもらえる年金は3種類もある
実は公務員は厚生年金、国民年金、年金払い退職給付制度と3種類の年金を受給することができます。
ちなみに退職等年金給付は
65歳以上、組合期間1年以上、年金支払い期間25年以上
この3つの条件にクリアすることで受給可能になります。
・自営業、フリーランスは国民年金のみ
・会社員は国民年金と厚生年金の2種類
・公務員は国民年金と厚生年金と年金払い退職給付制度の3種類
いくらもらえる?⇨満額で大体16万/月
満額もらうと仮定して現在の算定方法で計算すると
- 厚生年金:約8万円
- 国民年金:6.5万円
- 年金払い退職給付制度:約1.5万円
=合計約16万円
このようになります。
それぞれの計算方法は以下の通りですが、面倒なので興味のない方はスルーでオッケーです。
ドロップダウンになってますので、気になる方は開いてみてください。
1.厚生年金の計算方法
で計算できます。勤続40年、平均年収450万円で計算すると約8万円となります。
2.国民年金の計算方法
というルールがあり、その場合満額で6.5万円が支給されます。
3.年金払い退職給付制度の計算方法
有期と終身の2種類存在し
有期は10年または20年の2つの期間を選ぶことができ、金額はそれに応じて割り振られます。
終身は文字通り、一生涯受給できる金額です。
計算はかなり複雑なので、大体このくらいと覚えておいて下さい。
例)標準報酬月額40.6万円で20〜60歳まで働いた場合
終身8,108円
有期(20年)9,191円
=合計17,299円受給できます
2.障害厚生年金 ⇨障害で働けなくなったらもらえる
不慮の事故、病気などで障害が残り、働けなくなってしまった場合に支給される年金です。
受給できる障害等級が1〜3級と定められております。正直、認定はなかなか厳しいです。
障害等級についてはこちらをご覧ください。
年金額は障害等級にもよりますが
で計算できます。障害等級1級だとこれにさらに1.25倍という計算です。
試しに障害3級で計算してみると、
標準報酬額30万円×5.481/1000×勤続15年(190ヶ月)=年間約312,000円
が厚生年金から支給されます。併せて
合計895,400円/年、74,600円/月支給されるということになります。
3.遺族厚生年金 ⇨遺族がもらえる年金
現職の公務員が死亡した時、残された遺族、主に配偶者や子供に払われるのがこちらの年金です。
年金額は
で計算できます。
試しに計算してみると
標準報酬額30万円×5.481/1000×勤続15年(190ヶ月)×3/4=年間約234,000円
毎月に換算すると19,500円となります。
少し心もとないですが、ないよりはマシって感じですね。
共済福祉事業とは?全9種とおすすめの使い方3選!
公務員の普段の生活からハッピーにしようという取り組みで、共済保険のおまけ的な要素です。
- 保険事業:人間ドックの助成金やスポーツ施設利用補助などがある
- 宿泊事業:提携ホテルの料金割引やサービスが受けられる
- 貯金事業:高金利の積立貯金ができる
- 貸付事業:低金利でお金を貸してくれる
- データヘルス事業:『QUPIO PLUS』という健康データサービスを展開
- 健康診断事業:メタボ予防や生活習慣病予防を保健指導
- 電話健康相談:精神の不調や悩み、セカンドオピニオンの紹介などをしてくれる
- 医療事業:診療所の運営
- 物資事業:例)車の購入に低金利ローンを融資
これらの9種類の事業を展開しています。
この中でも必ず覚えてほしいのがこちら!
1位 共済積立貯金
自治体にもよりますが、
多い自治体だと年利1.9%。しかも福利で増えていきます。
月1万円積立すると、10年で7.5万円も増える計算に!
銀行預金よりはるかにお得です!
2位 人間ドック利用助成金
人間ドックの料金を助成してくれる制度で
申請しないともらえないお金なので必ず覚えておきましょう!
3位 高額医療費貸付
後々説明しますが、公務員は1ヶ月で支払う最大の医療費が共済保険で守られています。
ですがそのお金は一旦は支払う必要があるため、その際にお金が足りなくなってしまうことも考えられます。
そんな時はこちらの制度を利用すれば
こちらも申請が必要なので、必ず覚えておきましょう!
【断言】公務員に医療保険は不要!
ここまでの内容を読んでいただいた方なら
共済保険すごいじゃん!
というのがわかっていただけたかと思います。
そこで皆さんに考えてほしいのが
ということです。
ここからはさらに根拠を深めるために、実際病気、怪我したらどうなるのかみていきたいと思います。
実際、病気になったらどうなるのか
保険屋さんの勧誘あるある第1位の「ガンになってしまった場合」を例に解説していこうと思います。
平均入院期間:手術の2-3日前に入院し、術後7-10日程度で退院(通常の場合)
入院後半年間自宅療養
平均医療費:約40万円(大腸一部切除)
この場合の支出、収入はどうなるのかみていきます。
支出:合計81,940円
- 入院中の食費:460円×13日(1日3食)=17,940円
- 保険適用の医療費:25,000円(高額療養費制度適用)
- 差額ベット代(2人部屋):1日平均3,000円×13日=39,000円
- その他日用品は除外
日用品や交通費などは除外していますが、入院そのものにはこれだけしかかかりません。
もし月1万円程度保険に支払っているとしたら、それを1年貯蓄にまわすだけでお釣りがくるくらいです。
収入:合計約160万円
・傷病手当金計算
標準報酬月額400,000×1/22=18,181円
18,181円×2/3=12,120円(日額)
勤務する予定の日数22日×12120円=266,640円
266,640×6ヶ月=約160万円
基本的な収入は下がると思いますが、自宅療養中にしては十分な金額が支給されます。
さらにこちらの傷病手当は非課税のため、全額もらうことができます。
年間の収入が下がるので、社会保険料や税金なども下がりますね。
共済保険の力で支出は8万円程に抑えられ、収入も普段の約7割ほどはもらえる。
使わない保険を解約し、貯蓄に回そう!
私がこの記事で一番伝えたいことはこれです。
公務員に民間医療保険は不要!
仮に月5,000円の保険料を支払っているとしたら、年間で6万円になります。
いうまでもなく、10年で60万円です。
ではこれを年利5%で運用するとどうなるでしょうか?
もし20歳から保険を使う50歳までの30年間、健康で保険料5,000円/月を払いつづけたとすると
元本だけでも180万円
5%運用すると390万円
これだけのお金を失っているということになります。
こんなに手厚い共済保険という鉄の盾がありながら、民間保険という木の盾を使うのはもったいないの極みと言えます。
まとめ
公務員だけが入ることができる公的保険で
- 医療費の負担を軽くしてくれたり
- 病気で働けなくなった時などに給料の7割を支給
- 障害で働けなくなったり、年を取った時に年金を支給してくれる
- 普段の生活でも助成金や補助、サービスを提供している
これらのサービスがある。
- 医療費が3割負担に
- 医療費は最大25,000/月
- 休業した時給料の約7割がもらえる
老齢年金、障害年金、遺族厚生年金の3種類を紹介!
どれももしもの時のセーフティネットです。
実際にガンになってしまったケースで解説!
医療費は全くと言っていいほど負担になりません。
保険に支払う分を5%運用すれば、30年で390万円にまでなります。
最後に 公務員は恵まれている
普通の会社員とどのくらい違うの?
高額療養制度の上限や老齢年金の上乗せ分など、一般のサラリーマンより恵まれている点はたくあんあるよ!
仕事を辞めたいと思う人もたくさんいると思いますが
計画なしに公務員を辞めるのは反対です。
確かに給料は少ないし、嫌な上司がいるかもしれませんが
それ以上に休みが多いし、今回説明したように公的保険が充実していたりと
公務員ならではの利点がたくさんあります。
この副業全盛期において、なるべくリスクを少なくお金持ちになりたいなら
公務員を続けながら副業していくのが最適解です。
最高の結果を得て、一緒に自由な公務員を目指しましょう!